
ファンクラブ名「よきこときく」の由来は、江戸時代に流行した判じ物の文様にあります。
斧(よき)、琴(こと)、菊(きく)を組み合わせ、「良きこと聞く」という縁起の良い言葉を表したもので、
この意匠は三代目 尾上菊五郎が愛用したと伝えられ、
以来、音羽屋に代々受け継がれてまいりました。
斧は古来、神器として神聖視され、
豊作祈願や病苦・災厄を断ち切る儀式にも用いられてきた、たいへん縁起の良い道具です。
また、その形は数字の「一」を思わせ、新たな始まりや第一歩を象徴しています。
中央の琴柱(ことじ)は、その優美な姿から着物の文様としても親しまれ、
六代目尾上菊五郎の「羽のかむろ」の衣装にも用いられました。
その形は数字の「八」を思わせ、末広がりの繁栄と発展を表しています。
そして菊は、琳派によって様式化された「光琳菊」。
長寿と吉祥を象徴する花であり、音羽屋の「菊」の名にも通じる大切な意匠です。
この印には、「良きことを聞き、良きことに出会い、良きご縁が末広がりに続いていく」
という願いが込められています。また、「一」と「八」という縁起の良い数字と、
吉祥の象徴である菊を合わせた、福を招くしるしでもあります。
さらに、この名にはもう一つの大きな魅力があります。
「斧琴菊」という力強く凛とした男性文字の漢字と、
「よきこときく」というやわらかく情緒あふれる女性文字のひらがなをあわせ持つことも、
この意匠の大きな魅力です。
漢字が象徴するのは、骨太で力強い男性性(立役)。
ひらがなが表すのは、やわらかく優美な女性性(女方)。
力強さや格を表す立役の美と、繊細さや情感を映し出す女方の美。
その両方をあわせ持ち、一人の役者の中に多彩な美を宿すー。
この「よきこときく」という名には、立役と女方の双方を大切に受け継いできた
尾上菊五郎という歌舞伎役者の在り方も、重ねられています。
八代目 尾上菊五郎、そして六代目 尾上菊之助を応接してくださる皆きまに、
末永く「良きこと」をお届けできますように。
文章:八代目 尾上菊五郎

ファンクラブ名「よきこときく」の由来は、江戸時代に流行した判じ物の文様にあります。
斧(よき)、琴(こと)、菊(きく)を組み合わせ、「良きこと聞く」という縁起の良い言葉を表したもので、
この意匠は三代目 尾上菊五郎が愛用したと伝えられ、
以来、音羽屋に代々受け継がれてまいりました。
斧は古来、神器として神聖視され、
豊作祈願や病苦・災厄を断ち切る儀式にも用いられてきた、たいへん縁起の良い道具です。
また、その形は数字の「一」を思わせ、新たな始まりや第一歩を象徴しています。
中央の琴柱(ことじ)は、その優美な姿から着物の文様としても親しまれ、
六代目尾上菊五郎の「羽のかむろ」の衣装にも用いられました。
その形は数字の「八」を思わせ、末広がりの繁栄と発展を表しています。
そして菊は、琳派によって様式化された「光琳菊」。
長寿と吉祥を象徴する花であり、音羽屋の「菊」の名にも通じる大切な意匠です。
この印には、「良きことを聞き、良きことに出会い、良きご縁が末広がりに続いていく」
という願いが込められています。また、「一」と「八」という縁起の良い数字と、
吉祥の象徴である菊を合わせた、福を招くしるしでもあります。
さらに、この名にはもう一つの大きな魅力があります。
「斧琴菊」という力強く凛とした男性文字の漢字と、
「よきこときく」というやわらかく情緒あふれる女性文字のひらがなをあわせ持つことも、
この意匠の大きな魅力です。
漢字が象徴するのは、骨太で力強い男性性(立役)。
ひらがなが表すのは、やわらかく優美な女性性(女方)。
力強さや格を表す立役の美と、繊細さや情感を映し出す女方の美。
その両方をあわせ持ち、一人の役者の中に多彩な美を宿すー。
この「よきこときく」という名には、立役と女方の双方を大切に受け継いできた
尾上菊五郎という歌舞伎役者の在り方も、重ねられています。
八代目 尾上菊五郎、そして六代目 尾上菊之助を応接してくださる皆きまに、
末永く「良きこと」をお届けできますように。
文章:八代目 尾上菊五郎